骨肉腫

骨肉腫とは?

骨肉腫とは骨にできる悪性腫瘍です。日本では年間約200人が発症しています。そのうち10代の少年が半数を占め、最近では50~60代での発症も増加傾向にあります。骨であれば全身に発症し、中でも上腕骨(じょうわんこつ)近位部、脛骨近位部(けいこつきんいぶ)、膝関節周囲などに多く見られます。肺に比較的転移しやすく、悪性度の高いがんといえます。最近では抗がん剤や放射線治療の向上とともに、予後が良くなりつつあります。

初期症状はズキズキするような痛みで、進行するにつれ痛みは増し、痛みとともに発熱や貧血などを伴う場合もあります。

治療は手術を最優先し、昨今は患肢温存術(手足の機能を残す)が主流ですが、腫瘍が大きくなり血管や神経にまで広がっている場合は切断となります。

症状

初期症状にはズキズキするような痛みが起きますが、運動後の筋肉痛に似ているため、発見が遅れることもあります。さらに進行すると安静時や就寝中でも痛み始め、局所が赤く腫れて発熱し、貧血などを伴う場合もあります。

原因

はっきりとした原因は解明されていませんが、遺伝子変異が関係していると考えられています

生存率

術後の5年生存率は74.3% 、10年生存率が71.5%です(1993~2003)。

参考)
国立がんセンター中央病院 2003年

再発転移

骨肉種が最も転移しやすい部位は肺です。

治療

治療は主に外科手術が行われ、転移を防ぐために周囲の正常組織と伴に腫瘍を完全に切除します。現在では患肢温存術(手足の機能を残す)が主流ですが、腫瘍が大きくなり血管や神経まで広がっているときは切断となります。手術後は、抗がん剤治療や放射線治療が一般的です。